遅咲散太郎
それでは彼は自分を笑っていたのだろうか。まさしくその通りである。
(小林秀雄 考へるヒント『漫画』より 割とうろ覚えな感じで引用、大体こんな感じ)
↑ディズニーに対する批評ね。
自分がお笑いのことを語るのは非常にあれな感じなのですが、笑いを作り出す上で究極の境地というのは、まさしく「自分を笑う」ということなのではないかと思いますよ。
人間誰しも愚かで滑稽なのです。誰かを風刺する自分もね。自分もまた愚かで滑稽な存在であることを忘れた笑いというのは、小林秀雄自身が言うとおり嘲笑しか存在しないでしょう。
人の心を打つ笑いに、嘲りの悪意だけで形成されたものなどあったかい?
人間を笑う者もまた愚かな人間、それを認めることで初めて一つの芸術のかたちが完成する。
うーむ、笑いの世界に限った話ではないですな。
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遅咲きじじい 1 (1) 著者:小林 よしのり |
おぼっちゃまくん、ゴー宣とかで昔から現在まで知られる小林よしのり、略してよしりん。今まで本格的ギャグ漫画の連載からは一歩引いた形であったのが、近年ついに純粋な形でのギャグ漫画連載を始めました、と。
その名も「遅咲きじじい」
まあ、こないだブックオフでたまたま見つけたから買って読んでみたのですよ。さすがにこれを新品で買う気にはなれなかったのね。見ればわかるが、この表紙、恥ずかしいし。
んで、読んでみると。やーすげえ。
久しぶりにマンガ読んで衝撃受けましたわ。
やっぱギャグ漫画に関してはまじで神です、よしりん。まじ半端ねえ。
一応ビッグコミック連載とあって大人向けの下ネタ(笑)も有りなのですがね。
ゴー宣で有名になったのをいいことに政治経済思想云々のネタとかも引っ張り出してくる辺り、コロコロのころと比べて凶悪さが倍増した感が。
んで、じいさんの哀愁がまた泣けるわ。ただ下品なギャグなだけじゃなく、物語に厚みがある。ギャグとストーリーの高いレベルでの両立、こんなことは天才にしかできんよ。
さすが自称するだけのことはある。
世間ではゴー宣で右翼まっしぐらで激論飛ばしてるイメージが強い小林よしのりだけど、これ読んでると彼は思想家としてはともかくとして、マンガ家としては本当に神がかった天才であることを改めて実感します。
最近本当に忘れがちだけどな。
そういう意味では、かなり貴重な作品です。
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